年鑑・百科事典・辞書・地図
2世紀もの永きにわたり「知識の泉」「魂の書庫」と呼ばれ、
世界文化史において重要な役割を果たしてきた Encyclopædia Britannica。
初版本は 1768年から 1771年にかけて、スコットランドで刊行されました。
この世界的な文化遺産を、現代印刷技術の粋をつくして、
精細な図版はもとより、文字のかすれ、さらには現存する当時の書籍そのままに
シミや虫食いの跡までかぎりなく忠実に再現。
重厚感あふれる装丁にふれ、18世紀ヨーロッパの知見とともに、ブリタニカの歴史を感じてみてください。
Encyclopædia Britannica; or, a Dictionary of Arts and Sciences, compiled upon a new plan(『ブリタニカ百科事典、あるいは、新計画にそって編集された学芸・科学辞典』)は 1768年から 1771年にかけて、銅版画家のアンドルー・ベル、コリン・マックファーカー、ウィリアム・スメリーの 3人が中心となって、スコットランドのエディンバラにおいて刊行されました。この百科事典は、あらかじめ募った予約購読者に向けた、1768年から週刊の分冊形式で出発しました。
1769年に “Aa” から “Bzo” までが第1巻に、翌1770年 “Caaba” から “Lythrum” までが第2巻に、そして 1771年に “Macao” から “Zygophyllum” までが第3巻に。ベルの銅版画 160点を含め 2,659ページの初版本としてまとめられました。
その内容は、長文の論文的項目と専門用語などに関する短い定義的項目から成り、アルファベット順配列で、多くの項目は数行程度に簡潔にまとめられていましたが、科学技術関連項目の中には数十ページから百ページ以上を割いて詳細に解説している項目もありました。
その後、版を重ね、200年あまり後の 1974年には、10余年の歳月と巨費を投じて全面改稿、Macropædia(大項目事典)19巻、Micropædia(小項目事典)10巻、Propædia(知識体系の手引き)1巻の計30巻からなる第15版が刊行され、1985年には大幅な改訂が行われて全32巻となりました。
Encyclopædia Britannica の書籍形態での発行・販売は 2012年に終了し、現在はインターネットをはじめとするさまざまな電子媒体で提供されて多くの読者の支持を得ています。