『ブリタニカ国際年鑑』は、『ブリタニカ国際大百科事典』を最新の情報に保つため1975年に創刊され、以来、毎年4月に刊行されています。約60%が英語の年鑑 Britannica Book of the Year からの翻訳、約40%が日本版独自の書き下ろし記事です。
世界の1年間の出来事を、政治経済から科学、芸術、スポーツまで幅広く、解説記事、人物記事、特集記事と、世界の国を網羅した詳細な統計資料に集約。本格的な「読む国際年鑑」として、読み物としても資料としても、多くの読者に支持されています。
次の時代の担い手がこの年に出そろったかに見えました。政権交代を再び果たした日本、大統領の続投が決まったアメリカ、新しいリーダーを選んだ中国、韓国、フランス、イタリア。多くの国で新体制への準備が整いました。世界経済では BRICS と呼ばれる新興国が存在感をいっそう高め、科学の分野では iPS 細胞の研究者山中教授がノーベル賞を受賞、さらに宇宙の根源を明らかにするヒッグス粒子の存在も確認されました。またロンドンオリンピックで日本は過去最多のメダルを獲得、選手のパレードに50万もの人が集まり、国内でも五輪を開催したいという気運が盛り上がりました。
各国元首をはじめ、権威ある内外の人物による論文やインタビュー記事で、巨視的視点から世界と時代を展望しています。
スイスとフランスにまたがって設置された巨大な実験装置から届いた「ヒッグス粒子」発見の一報。万物はなにからできているかという根源的な問いに対する答えに人類はまた一歩近づいたのだろうか。
二年の月日が流れた現在も、東日本大震災が日本に残した爪あとは物理的にも精神的にも消えていない。私たちに必要なのは、自然を克服する力なのだろうか。それとも無常を生きる知恵なのだろうか。
その年に内外で広く話題になった事象・出来事についての分析や解説記事です。
執筆者は各分野やテーマの第一人者で、原因や背景にまで踏み込んだ専門的な内容になっています。
ユーロ導入10周年の2012年、そこに祝賀ムードはなかった。はたしてユーロはEUを結束させるか、あるいは破壊させるのか。
リーマン・ショック後の世界経済の立て直しに、処方箋はあるか。ケインジアンもマネタリストも、自説の有効性を主張する。
生活保護受給者数が史上最多を更新するなか、2012年は多くの課題も噴出。60年ぶりの制度見直しに向けて政府も動き出した。
アメリカ国防省が策定した新たな国防戦略指針によると、これからの戦争の主役は特殊な精鋭部隊の不正規軍事行動だという。
イギリスに三たび五輪が訪れた。ダイヤモンド・ジュビリーに花を添えるべく周到かつ地道な努力で大会は成功へと導かれた。
好成績を残すための練習、好結果を収めるための器具。その延長線上に薬物利用という魔の手がアスリートを待ち構えている。
2009年に政権交代を成し遂げた民主党は、わずか 3年後に壊滅的敗北を喫した。期待を裏切られた有権者はどこへ行ったのか。
アフリカ大陸のイスラム武装勢力がテロ活動を活発化させており、特に政情不安なサハラ以南で組織の強大化が目立っている。
両陣営とも財政赤字削減など大きな国家的課題について新機軸は打ち出せず、終始互いへの中傷合戦が目立った選挙戦だった。
国際的大イベントの主催を目前にして、ブラジルはその影響力を世界に示すため、大規模な変革を推進し続けなければならない。
ミャンマーが急激に変わりつつある。長きにわたる軍事政権が終わり、テイン・セイン政権下で進むその民主化は本物なのか。
2012年に起こったおもな出来事を暦日で記述。
2012年に大きな被害をもたらした事故と災害をジャンル別に掲載。
政治、経済、産業、文化、芸術、化学、生活、スポーツなど…各分野の最新動向をあますところなく記録。
およそ200の世界の国と地域の現勢と動向を統計資料を添えて記述。
2012年に各界で活躍した人物をクローズアップ。
平和、文学、経済学、化学、物理学、生理学・医学…全6部門各受賞者の横顔と業績を紹介。
2012年に没した世界の著名人120人の業績を回顧。
入手可能な最新の国内基幹統計データを豊富に掲載。
世界の現勢を最新の統計データから読む、ブリタニカ独自のユニークな資料集。