宇都宮大学共同教育学部附属小学校5年生の総合的な学習の時間では、南極についての調べ学習が行われている。同校の渡邊雅浩教諭が南極地域観測隊の同行者に選ばれ、南極の昭和基地へ出発したためだ。ブリタニカ・ジャパンでは、同校のニーズを反映させ、南極についてのコンテンツを充実させてきた。総合的な学習の時間での活用について、同校を訪問し、先生方にお話をうかがった。
――御校でのICT教育はいつ始まったのでしょうか。
1人1台端末の導入は2021年4月です。ただ、GIGAスクール構想の前から、全校で1クラス分ぐらいのiPadを導入して、順番に使用し始めてはいました。
――授業を拝見しますと、子どもたちは複数語検索も大変うまく、自分でどんどん調べていっていたのが印象的でした。
5年生はもう慣れていますね。検索がうまくいかずヒットしないときに、「こんなワードを入れてみれば」と声がけをしたりしますが、2年前にiPadを導入して以降の積み重ねもありますし、今の児童は家庭でもPCやタブレットに触れる機会が多く、ICTはかなり身近なものになっています。
――御校では、南極に関する調べ学習がきっかけで、「ブリタニカ・スクールエディション」を導入いただきました。
はい。学校の教員が南極観測隊の同行メンバーに入り、南極から授業を行うという取り組みが文部科学省で行われていまして、本校の渡邊先生が今回そのメンバーに選ばれました。すでに11月に日本を出発し、12月に昭和基地に到着、2022年3月に帰国予定です。
これに伴って、本校では南極に関する学習についていろいろと考えていたところ、南極に関する内容を入れていただけるとのことで、ブリタニカさんの協力を仰ぐことになりました。
――南極という題材は大変夢があって素敵だなと思いますが、子どもたちの反応などはいかがですか。
みんな大変盛り上がっていますね。教員からすると、南極については、子どもたちの知識レベルにあまり差がないので、調べ学習の題材としては大変フィットしていると感じています。
他の題材だとどうしても受け身になってしまう子も出てきますが、みんなが同じように知らない内容、同じスタートラインに立っているので、児童は自ら疑問を持って、真剣に取り組んでいますね。
――「ブリタニカ・スクールエディション」を実際に使用されたご感想はいかがでしょうか。
インターネット検索ですと、「南極」と入れても有意義な情報にすぐヒットしなかったり、デマもあったりします。また、分からない言葉がさらに出てきてしまって、なかなか思いどおりに検索が進まないのですが、ブリタニカさんだと、正しい情報が簡潔にまとまって盛り込まれていますし、使っている言葉の意味や内容が子どもに合っていて、大変使いやすいと思います。ある程度的を絞って整理してまとめていただいているので、調べ学習も非常にスムーズです。
――「ブリタニカ・スクールエディション」を導入して、先生の指導や授業の準備などに変化はございましたか。
調べ学習などを行う予定がない教科であっても、いざとなれば手元に「ブリタニカ・スクールエディション」があるというだけで安心感がありますね。突発的に何か調べさせたいときに、事前に資料を準備しなくても、「じゃあ、ちょっと調べてみる?」といって生徒たちに確認させることができて、すごく使いやすいと思います。画像、動画も豊富で、子どもたちが集中したくなるような題材が揃っていて、教科書や資料集とはやはり違いますね。
――それでは、導入前と導入後で、子どもたちの取り組み方にも変化があったということでしょうか。
手が止まる子はいませんね。どうしても授業に対して受け身の子と積極的な子に差はあります。探求が続かないという子もいますが、ブリタニカさんのコンテンツに魅力があるので、導入後は比較的、それぞれ一生懸命取り組んでいるようですね。
――南極昭和基地とつないでの授業など、南極に関する学習は引き続き行われていくと思いますが、今後どのような形で「ブリタニカ・スクールエディション」を活用していかれますか。
今、子どもたちが調べている中から、ごみ問題や動物たちの生きる環境、温暖化などテーマ設定を行っていきます。その際にまた調べ学習が入ってくるので、ここでブリタニカさんを活用させていただき、アウトプットの作成に向けて進めていきます。グループごとに動画を作り、ニュース番組のように仕立てられたら楽しいですね。
――アウトプットが楽しみですね。
南極に関する調べ学習に慣れていくと、子どもたちは「教えてあげたい」という気持ちにもなるようです。自分の知りたいことを調べて、自分の力でやりきった、身になったと感じられる、そんな授業になればいいですね。
ブリタニカ・スクールエディションは、小学校、中学校など教育機関で利用されているオンライン百科事典です。