教育に関する本やニュースのなかで、「STEAM(スティーム)」という単語を目にした方は多いのではないでしょうか。
STEAMは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術や文化に限定せず、経済、法律、政治、倫理などを含めたいわゆるLiberal Artsとして文部科学省は定義しています[1])、Mathematics(数学)のそれぞれの頭文字をとった言葉です[2]。
アメリカやイギリスを源流としたSTEAM教育は徐々に日本でも広がりを見せ始めています。
中でも注目されるのは、経済産業省が進めている「STEAMライブラリー」事業です。
「STEAMライブラリー」とは、経済産業省の「未来の教室」プロジェクトが開発した動画・資料などのデジタルライブラリーで、学校の授業でも利用可能な各種資料を無料で公開しています(利用する際は無料の会員登録が必要です)[3]。
STEAMライブラリーの中には、ブリタニカが制作したコンテンツも数多くあります。
たとえば、睡眠の謎を探究するコンテンツや、認知科学をテーマにしたコンテンツなど、様々な教科・分野に関する動画や資料を豊富に取り揃えています。
探究的な学習では、「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」の各ステップに取り組んでいきますが、それぞれのステップでブリタニカのSTEAMコンテンツを活用することができます。
具体的な活用例をみていきましょう。
探究的な学習の出発点になる「課題の設定」で悩むケースは多いのではないでしょうか。
「どうすれば”良い問い”をつくることができるのだろう?」
「探究すべき”良い問い”の条件とは何だろう?」
こうした疑問に答えるコンテンツとして、先ほど紹介した「睡眠」をテーマとしてコンテンツのなかに「問いの作り方」という動画を用意しています。
「課題の設定」を終え、「情報の収集」「整理・分析」を行えば、あとは「まとめ・発表」の段階です。ひと口に「まとめ・発表」といっても、その形式は様々で、先生方も児童・生徒も、いざ「まとめ・発表」に取り組もうとしたときに、「どのようにまとめて発表すればよいのだろう?」と疑問に感じることがあるでしょう。
そのようなときも、ブリタニカのSTEAMコンテンツが役立ちます。
たとえばブリタニカが制作した「量子力学」の4コマ目では、「プレゼンテーションのポイント」というタイトルの動画を用意しています。
ブリタニカのSTEAMコンテンツは、一つのテーマにつき5コマ分のコンテンツが用意されています。しかし、年間のカリキュラムのなかで5コマ分の時間を確保するのが難しかったり、あるいは、学校や学年のカリキュラムと関連付けてSTEAMコンテンツを利用するのが難しかったりするケースもあると思います。
そうした場合でも、ここまで紹介したように、STEAMコンテンツを「一部だけ」利用して、学習を円滑に進めることもできます。
探究的な学習やSTEAMの学びに取り組む際に役立つ情報として、ぜひ、ブリタニカが制作したSTEAMコンテンツをご活用ください。
参考文献
[1] 中央教育審議会. 「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)【概要】. 文部科学省. 2021-01-26. https://www.mext.go.jp/content/20210126-mxt_syoto02-000012321_1-4.pdf (2023-02-15参照)
[2]経済産業省. STEAM Library. STEAMライブラリーとは. https://www.steam-library.go.jp/about (2023-02-15参照)
[3]経済産業省. STEAM Library. よくあるご質問. https://www.steam-library.go.jp/faq (2023-02-15参照)
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