2021年度から1人1台端末の環境を整備し、「ブリタニカ・オンライン中高生版」を導入いただいている茨城県下館第一高等学校。「総合的な探究の時間」をいち早く実施し、探究活動に力を入れている下館第一高で、探究学習を通じて進路先を決め、大学受験を終えた生徒さんに話を聞きました。
―夢は国際看護師になることだそうですね。あまり聞きなれない職業ですが、最初はどういったきっかけで興味を持ったのでしょうか。
昔から赤ちゃんと触れ合うのが好きで、最初は漠然と助産師になりたいなと思っていたんです。それが、中学生のとき、カナダ留学でホームステイを経験したことをきっかけに、英語で日常生活を過ごしたり人とコミュニケーションをしたりするのって楽しいなと感じ始めて、英語を使った仕事にも興味を持つようになりました。
―それを学校の探究学習で詳しく調べていったのですね?
はい。英語と看護という二つの分野でどんな仕事ができるかなと考えていたときに、発展途上国では十分な医療を受けられていない人たちがたくさんいるという状況を知っていく中で、私も国際的な立場で、そうした人たちを助けられるようになりたいと思い、国際看護師を目指そうと決めました。
―探究学習は、どのように進めていったのですか。
授業では、まず自分で深く調べていけるような課題の立て方を学ぶところから始まりました。その後、調べたい分野に分かれてグループを作りました。私は「グローバル」というグループで、最初はみんなで「グローバル化とはといった大きな括りで調べて、そのあとは自分たちの興味のあるテーマについて調べていきました。私はアフリカの医療をテーマにしました。
―探究学習の中で「ブリタニカ・オンライン」はどのように活用したのでしょうか。
まず「グローバル」のグループで、知識を得るために調べ学習をしたのですが、先生から、信頼できる情報をもとに探究してほしいと言われて、その信頼できる情報源としてブリタニカを勧めていただきました。何か調べたい際には、最初にブリタニカを使っていました。
―実際に使ってみていかがでしたか。
実際に今起きている問題がニュースのように書かれているので、とても分かりやすかったです。
また、記事の中にけっこう細かく注釈がついていて、先生がおっしゃるように、しっかりとファクトチェックされた信頼できる記事なんだなと感じました。なので、もし他のサイトで調べたときも、そのあと確認のためにブリタニカを使ったりしていました。
―学習を通じて、どのようなことが探究できたと思いますか。
アフリカの医療の現状を調べ始めると、例えば、アフリカでは新生児の死亡率がとても高いという現状を知って、その原因は何なのかを調べていくと、貧困や教育、医療など、本当にたくさんの問題が出てきました。その中の一つ、例えば医療が行き届いていない状況を改善するためにはどうしたらいいかと突き詰めていっても、どんどん課題は広がるばかりで、結論を出すのは難しいなと思いました。でも、自分の考えられるところまでは探究できたかなと思います。
―探究学習を通じて自分が成長できたと思う部分はありますか。
将来の目標が明確になりました。最初は、将来は途上国支援のような仕事に就けたらいいなと、漠然と考えていただけだったのですが、探究学習で現状を詳しく知り、データなども踏まえて調べていくと、自分がどういう分野に関われるか、自分は何ができるのか、何がやりたいかということが明確になりました。そのおかげで、大学では何を学んだらいいか、卒業後の進路も決まって、遠い未来から少し近い将来を見ることができるきっかけになったので、とてもよかったと思います。
―ブリタニカを使ってみて、他に役に立ったことはどんなことでしたか。
英語のデータベース「Britannica School」は、受験勉強のときによく使っていました。自分が知りたい分野についての単語を検索すると、それに関連する英文がたくさん出てきますよね。私は、例えばナイチンゲールに関する英文の記事を見つけて、それをプリントアウトして読解に使ったりしていました。英語の入試問題は、専門分野に関連する時事問題がけっこう出題されるので、そうした内容を英文で読むことができて、とてもよかったと思います。他の方にもブリタニカはぜひ使ってほしいです。特に受験で英語の小論文がある人にはお勧めですね。
ブリタニカ・オンライン中高生版は、中学校、高校など教育機関で利用されているオンラインのデジタル教材です。