沖縄といえば、なんといってもサンゴ礁の碧い海。ゴーヤチャンプルーやソーキそば、アグー豚など食文化も魅力ですし、三線で奏でられる音楽も好きな人が多いでしょう。
また、沖縄を代表する建築物、名所として多くの人が思い浮かべるのは、朱色が青空に映える首里城ではないでしょうか。
首里城が建てられたのは14世紀ごろ。中国と日本の技術が織り交ぜられた独特の建築様式で、壮麗な姿だったとされていますが、太平洋戦争で1945年に焼失しました。現在の正殿は、1992年に再建されたものです。
2000年、日本で11番目の世界遺産として「琉球王国のグスクと関連遺産群」が登録されました。沖縄島にある9つの物件からなる遺産群で、そのうちの1つが「首里城跡」です。
首里城は世界遺産として有名ですが、ユネスコ〈国連教育科学文化機関〉から評価を受けたのが、現在の正殿そのものではないということは、あまり知られていません。
戦後再建された正殿ではなく、戦火のあとに残された遺構――現在も正殿の床下に保存されている土台の石組みなど――が、琉球王国の文化の独自性を伝える「首里城跡」として評価され、文化遺産に登録されたのです。
ガイドブックや観光地からは、華やかな沖縄の魅力を知ることができますが、文化の背景や歴史も、沖縄の大切な一面です。
かつて沖縄にあった琉球王国は、中国や日本との交易で繁栄しましたが、明治時代に武力で日本に組み込まれました。太平洋戦争の末期、沖縄諸島は戦場となり、この沖縄戦では約12万人の市民が犠牲になったとされています。戦後、アメリカの統治下から沖縄が日本に復帰したのは1972年。いまも県域の多くをアメリカの軍用地が占め、基地をめぐる問題が続いています。
小中学校の授業を支援するデジタル教材「ブリタニカ・スクールエディション」の「おすすめ!調べ学習マップ あたたかい地域・寒い地域に住む人々のくらし」では、沖縄の伝統的な文化などについて、分かりやすく調べていくことができます。是非ご覧ください!
上記のリンク先をご覧になるには、ブリタニカ・スクールエディションへのアクセス権が必要です。
ブリタニカ・スクールエディションは、小学校、中学校など教育機関で利用されているオンラインのデジタル教材です。