【探究・知識を深める】福をもたらす「来訪神」

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大見出し2018年の大みそか、なまはげやトシドンといった世界無形遺産「来訪神 仮面・仮装の神々」に登録された行事が各地で行なわれました。では、なまはげの由来を知っていますか?

昨年2018年11月に、8県の10行事で構成される「来訪神 仮面・仮装の神々」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されました。来訪神とは、一年に一度季節の変わり目に人々の世界に来訪して、豊穣や幸福をもたらすとされる神々です。来訪神の信仰は世界中で広く行なわれていますが、日本もまれびと信仰として盛んです。

日本で最も有名な来訪神は、なまはげですね。なまはげと呼ばれる鬼が家々を訪ねてまわる行事です。2018年も秋田県男鹿市などで、大みそかの晩に行なわれました。赤鬼、青鬼のお面を着けた数人が、藁蓑(みのわら)に藁靴、手には木製の包丁と手桶を持って「怠け者はどこだ」「悪い子はいねが」と言いながら、家々をまわる姿をテレビなどで見たことがある人もいるでしょう。なまはげは家々で子供たちをおどして戒め、家々はなまはげをもてなします。

なまはげの由来は、「ナモミ剥ぎ」

なまはげの名は、いろり端に座ってばかりいるとできるナモミという皮膚の赤みをはぐ「ナモミ剥ぎ」が由来とされています。なまはげには、怠け心とそれに象徴される悪疫をはらう意味があるそうです。

鹿児島県の甑島(下甑地方)のトシドンも、大みそかの晩に鬼が家々を訪れて子供たちを戒め、餅を授ける行事で、子供たちの成長を願って行なうそうです。日本各地で似た行事が古くから行なわれているのは面白いですね。


もっと知りたい!という方は、ブリタニカ・オンライン・ジャパン小正月の訪問者などもご覧ください。信仰に関しては、民俗学でも詳しく解説しています。


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