方位磁針の真ん中にある針は、磁石でできています。ここで、磁石の性質について、おさらいしましょう。磁石には以下のような特徴があります。
(1)鉄を引きつける。
(2)磁石の両端が最も鉄を引きつける力が強い。
(3)磁石にはN極とS極の2つの極があり、どの磁石も必ず両方をもっている。
(4)磁石を自由に動けるようにすると、N極は北を向き、S極は南を向いて止まる。
(4)の性質を利用しているのが方位磁針です。さらに、磁石の極には、
・N極どうし、S極どうしは退け合う
・N極とS極は互いに引きつけ合う
という性質があります。
つまり、方位磁針の両方の先端は、強さの等しいN極とS極になっていて、N極はS極に引きつけられて北を指し、S極はN極に引きつけられて南を指しているのです。方位磁針の針の一方の先が赤く塗られていて、そちらが北を指すタイプのものをよく見ますね。
では、方位磁針の針のN極とS極は、どこに引きつけられてそれぞれ北と南を指しているのでしょう?
実は、地球は全体が大きな磁石になっていて、北極の近くにS極があり、南極の近くにN 極があります。だから、方位磁針の針のN極は北をさし、針のS 極は南をさすのです。
(ちなみに、北極を表すthe North Pole、南極を表すthe South Pole という英単語から、北極にN極があって南極にS極がある、と勘違いしやすいので注意が必要です。)
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