【調べ学習・探究学習】フラミンゴの体はなぜ赤い?

  • ブリタニカ・ジャパン

 

今年も楽しい休暇の時期がやってきました。海外旅行に行く人、国内の温泉でのんびりする人、みなさん、いろいろ計画を立てていることと思います。遠出する予定はないけれど、家族で動物園に行こうかな、と考えている人もいるかもしれません。

さて、動物園で飼育されていることも多い、鮮やかな羽の色が特徴の鳥、フラミンゴ。オオフラミンゴやベニイロフラミンゴなど、種類によって色合いや色の濃さは異なりますが、いずれもきれいなピンク色やオレンジ色をしています。

フラミンゴの体はなぜこのように赤いのか、みなさんは知っていますか? 生まれたばかりのフラミンゴは、実は白色なのです。

卵からかえったばかりのフラミンゴの雛の体重は150gくらい。足は太くて短く、羽はふわふわとしていて,灰色がかった白色の体をしています。雛のくちばしは大人と違ってまっすぐですが、1ヵ月くらいすると曲がってきます。

フラミンゴの赤ちゃん

「への字」に曲がった嘴を水中に入れ、フラミンゴは藻やプランクトンエビなどの甲殻類を水といっしょに吸い込み、櫛のような歯でこし取ります。フラミンゴが生息する地域の湖には、赤い色素を含んだ藻やプランクトンがいて、これらの餌を食べることでフラミンゴの羽は赤く染まっていくのです。

ですから、赤い色素を含まない餌を食べていると、フラミンゴの体はだんだん薄く白くなってしまいます。そのため、動物園では、色素の入った餌を与えることで、フラミンゴの赤い体の色を維持しているそうです。濃いピンク色は健康であることの目印になり、繁殖の際にペアを見つけやすくなると言われています。

フラミンゴはオスとメスがいっしょに子育てをします。巣をつくるのも、卵をあたためるのも、そしてなんと授乳もオスとメスの両方がおこないます。ただ、フラミンゴは鳥類なので、ほ乳類の授乳とは異なります。

フラミンゴの喉には「素のう」という器官があり、ここで栄養たっぷりの液体がつくられます。この液体は「フラミンゴミルク」と呼ばれていて,フラミンゴの羽の色のもとになっている赤い色素が含まれているので,「ミルク」といっても血のような赤色をしています。これを飲んだ雛は、少しずつ羽の色が赤く染まり、やがて大人と同じ餌を食べるようになって2~3年ほどで、大人と同じ鮮やかな色になるのです。

小中学校の授業を支援するオンライン・データベース「ブリタニカ・スクールエディション」では、「フラミンゴ」のほかにも、いろいろな動物の項目が収録されています。

写真や動画も豊富です。小学校1・2年生での国語科や生活科の授業の中で活用いただくことを想定した「生きもののひみつ」「どうぶつの赤ちゃん」というメニューもあります。

生き物がもつ優れた能力の仕組みや、子供から大人に成長するまでの変化、子育てのようすなど、新しい発見につながる情報をたくさん載せていますので、ぜひいろいろ調べてみてください。


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