たとえば、製薬会社のエーザイは、発展途上国を中心に広がる熱帯病の予防薬を製造し、無償で提供しています。この取り組みが難しいのは、「薬をつくって終わり」ではないところです。なぜなら、こうした薬を必要としているのは、日本のように医療のしくみが整っている国ばかりではないからです。
日本で生活していると想像もつきませんが、薬を届けたいのは、「病院や薬局がない」「人々が、まじないによって病気を治そうとして、薬を飲みたがらない」という地域だったりします。では、どうやってそのような地域の人々に薬を届け、確実に飲んでもらうのでしょう?
取材させていただいた、エーザイ株式会社の飛弾隆之さんのお話によると、その国の保健省や地方の医療関係者、NGO〈非政府組織〉の人たちなどを中心に、1軒1軒家を回って薬を配ったり、学校で子供に家族分の薬を渡してみんなで飲むように伝えたりして、薬が行きわたるようにしているそうです。また、現地の人の目の前で薬を飲んでみせて、安心させたりもするそうですよ。
詳しくは、小中学校の授業を支援するデジタル教材「ブリタニカ・スクールエディション」の協働学習コンテンツ(日本が特に取り組むべき国際協力の活動は?)の「エーザイ株式会社にインタビュー[発展途上国での医薬品支援]」をお読みください。
このコンテンツでは、ほかにも民間企業の国際協力について取材しています。小中学生のみなさんは、「将来就職したら、会社でどのような国際協力ができるか?」について考えてみても、おもしろいかもしれませんね。
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ブリタニカ・スクールエディションは、小学校、中学校など教育機関で利用されているオンラインのデジタル教材です。